でいりいおくじょのBLOG

2020.03.09

読書日記「国盗り物語」斎藤道三前編・後編

「麒麟がくる」を見ていて

最初、斎藤道三役が本木雅弘さんというのが

ちょっとイメージと違っていて、どうかな~って思っていたのですが

見ているうちに、本木さんの斎藤道三、めちゃめちゃいいやんって思うようになってきました。

 

ところで、

麒麟がくるの中で、斎藤道三が、油屋の息子だと言われているシーンがあって

“?”って思ったんです。

あれ、油屋の息子ではなく、斎藤道三が油屋だったのでは?

 

といっても、私の知っている斎藤道三は

吉川英治の「織田信長」の中に書かれている斎藤道三なので

なんとも記憶があやふやで心もとない。

 

斎藤道三についてきちんと知りたくなって

何の本を読んだらいいんだろと、いろいろ探して、

やっぱり司馬遼太郎だろうということになりました。

 

「国盗り物語 ①②」(司馬遼太郎著 新潮社)

 

国盗り物語は、全4巻なのですが

1~2が斎藤道三の話で

3~4は織田信長と明智光秀の話になるので

とりあえず、1~2を読みました。

 

まず、びっくりしたのは

文章の雰囲気が、私の知っている司馬遼太郎と全然違うこと。

 

この作品って、司馬遼太郎が40歳前半で書かれた小説だそうで

作品としては、かなり初期の作品なんです。

 

それにしても、です。

こんな、大衆小説みたいなのを、司馬遼太郎が書いていたのですね。

びっくり、びっくり。

 

文章が読みやすく

ストーリー展開が早く

司馬遼太郎作品にはおなじみの、話の脱線は、ほぼありません。

 

それより、何より

はなしがエロい。

勘弁してほしいくらい、エロい。

 

司馬遼太郎のイメージ、変わります。

 

それまあ、それとして

 

斎藤道三(もとはこの名前でなく、何回も名前が変わる)が

京都の油屋の入り婿になって、そこから美濃の土岐家に入り込んで

美濃を手中に収めていく物語がテンポよく展開されていて

その頭の良さや、行動力に、ぐんぐん引き込まれて

息つく間もないスピード感で読めました。

 

って、ここまで読んだところで

「英雄たちの選択」という番組で

斎藤道三を取り上げていて

 

なんとなんと、近年の研究では

やっぱり、斎藤道三自身が油屋だったのではなく

油屋だったのは、斎藤道三のお父さんだったことを知りました。

 

いや、斎藤道三って、何回も何回も名前を変えているから

本当にわかりにくいんです。

 

でも、そうなると、

「国盗り物語」の前半は、道三のお父さんの話ってことになるのかなあ・・

どこからどこまでがお父さんなのか、頭がこんがらがる・・。

 

いずれにしても、

最終的に道三の考え方を受け継いだのは

光秀と信長だというのが、なんとも運命を感じますねえ。

 

道三の正室は明智家の出身で

光秀は子供の頃からの秀才で

道三も光秀をかわいがって、たくさんの薫陶を与えたそうだし

信長も帰蝶を嫁にしてから、道三からたくさんのことを学んだみたいだし

 

最終的に、光秀が信長を殺すことになるとは

道三も思ってはいなかっただろうなあって思います。

 

でも、道三、光秀、信長の3人を軸にして

麒麟がくるを見ると

これからの展開が、めちゃめちゃ楽しみになってくる。

 

とりあえず、「国盗り物語」3~4も読まなくっちゃ。

2020年3月8日読書

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