でいりいおくじょのBLOG

2021.07.21

寒天の話

今日のYoutubeにキウイ寒天を紹介したので

今日は、寒天の話を。

 

寒天の原料はテングサとかオゴノリとか

とかしたらドロドロになって、固まる性質を持つ海藻です。

 

そのドロドロに溶かして固めたものを棒状に切って

それを冬の夜の寒気で凍らせて

昼の太陽の熱で溶かすを繰り返し

(それを繰り返すことで不純物がどんどん流れ出る)

最終的に残ったものを乾燥させたのが棒寒天。

 

棒寒天の日本一の生産地が長野県の茅野市で

私は、以前、その生産現場を見せてもらったことがあります。

 

寒天を作るのに大事なのが

気温が低く、昼と夜の温度差があること。(夜は凍らせて昼は溶かす必要がある)

雨(雪)が少なく、空気が乾燥していること。

その条件を最も満たしているのが、長野県の茅野市ということになるのだそうです。

 

寒天作りは、想像しているよりも、うんと大変です。

棒状に切った寒天を、一日に何度も回転させる必要があるんです。

というのも、動かさないと、乾いた時にまっすぐにならないから。

 

しかも、夜は、氷点下まで冷え込み

まつ毛も眉毛も、長靴も凍ってしまうような寒さです。

見学させてもらいましたが

これは、本当に大変な作業でした。

 

一方粉寒天はというと

これは長野県の伊奈に有名なメーカーがあります。

 

こちらも、見学させていただいたことがありますが

粉寒天の方は、本当に科学的に作られています。

 

というのも、粉寒天というのは

思っている以上に広い用途に使われているすごいものなんです。

 

 

粉寒天の会社には、専門に研究されている方がたくさんおられて

弾力も食感も自由に作ることができるそうです。

また、純度が高いために、医学的な用途、薬品、化粧品、などにもたくさん使われているのです。

(例えば、歯磨きのドロッとした固さと、化粧品の濃度とか、歯医者さんの型を取るやつとか)

 

粉寒天の会社の倉庫を見せてもらったことがあるのですが

そこには、世界中から集められたさまざまな海藻が保管されていて

 

用途に応じて、それらを混ぜ合わせて使われているそうです。

 

その倉庫に行ってへえ~っと思ったのは

海藻ごとに、色も臭いも全く違っていて

世界の海には、こんなにたくさんの海藻があるのかということがびっくりでした。

 

そして、それらを全部データ化して

どれをどれくらい混ぜれば、どんな固さになる、というようなことを研究されていて

ニーズに応じて、どん風にも作れるらしく

寒天の世界の、奥深さに唸りました。

 

自然を相手に作り上げる棒寒天と

科学的なデータと技術を駆使して、好みのものを作り上げる粉寒天

どちらの寒天も奥が深く、興味深いです。

 

そんなわけで

私は、大の寒天好き。

 

寒天好きの輪が、もっともっと広がればいいなあと思っています。

 

2021年7月21日とら

寒天食べたことないわあ

 

 

コメント

  1. poco より:

    奥薗先生、こんばんは♪

    ちょうど昨日、『奥薗流・いいことずくめの乾物料理』を参考にして、小豆寒天を作ったところです!
    小豆は「奥土鍋」で薄甘く煮て、冷凍しておいたものを使いました♪

    そのすぐ後に、キウイ寒天の動画を拝見して、まぁ、なんという偶然!と驚きました(笑)

    先生のおかげで、使いあぐねて放置してあった食材に次々と手を出している今日この頃、粉寒天もそのひとつで、先日来、お砂糖の代わりにカルピスで甘味を付けた、カルピス寒天を何度か作りました。

    今回、キウイ寒天の動画を拝見して、カルピス寒天にキウイを入れるのもいいな~と思いました。
    連休中、早速作ってみたいと思います!

    先生、いつもありがとうございます♪

    1. 奥薗壽子 より:

      作って下さってありがとうございます。
      カルピス良いですねえ、大好き。
      カルピス寒天もいいですねえ。
      明日、カルピス買ってきて作りたくなりました。
      私は、かき氷にカルピスをかけるのが大好きです。

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