でいりいおくじょのBLOG

2012.02.01

美人伝心

昨日に引き続き、本の話です。

「美人伝心」(講談社)
各界で活躍さらている女性の生き様を通して
その美しさ(外見だけじゃなくて)の秘密を探っている本なんです。
タイトルもいいですよね。

有吉玉青さん、
小川洋子さん
兼高かおるさん
田中ウルヴェみやこさん
夏木マリさん
等々
そうそうたる方々。

それぞれ、傍から見たら順風満帆な人生で
自分には及びもつかないような才能があって
ただただ、雲の上の人のように思いがちだけれど

実際は、コンプレックスや挫折や、苦しみやジレンマや
そんなものがたくさんあって

ただ、凡人と違う所があるとしたら
そこから目を背けずに、
きちんとそれを受け入れつつ、折り合いをつけていく
そういうことなのかもしれません。

ステキとか、美しいとかって
そういう毎日の積み重ねの中で
少しずつ内面に蓄えられていくものなんでしょうね、きっと。

私の大好きな小説家、小川洋子さん。
私と同い年なので、つい自分と比べて
あまりの才能の違いに、打ちひしがれてしまうんだけれど

「自分が30歳の時は50歳の人がすごく大人に見えたのに
自分が50近くなるとそうでもなくて
このまま80歳になっても未熟なままで年を取るのか」

「気がつけば今日も1日家にいて、小説ばかり書いていて
人から見れば何が面白いんだろうと思われるかもしれないけれど
自分が選んだことで、ある意味とてもシンプルな人生だ」

小川さんほどの人がこんなことを考えるなんて
私みたいな凡人と一緒じゃん!
それがわかって、ちょっと嬉しかった。

私も、一日家にいて料理のことばかり考えて
一日家事と料理ばかりやっていて
本当に、何がおもしろいんだろうと、自分でも思う。
でも、自分ではそんな毎日に結構満足していて
料理が美味しくできた日は、結構幸せ感じていて。
でも、料理を作っても作っても、
やっぱり自分の未熟さは、自分が一番良く知っていて
このまま80歳くらいになっても
やっぱり、まだまだな気がしていて。

幸運の女神様は後ろ髪がないと言われていますよね
あっ、これがチャンスだと思って手を伸ばしても
後ろからでは後ろ髪がないからつかむことができないと。

料理の神様にもきっとそうで
あっ、これで料理の本質をつかんだぞと思っても
次の瞬間するりとすり抜けて
やっぱり、料理の本質はつかめない。
料理の道は一生勉強。

けれど、毎日毎日これだけ料理を作っても
やっぱり料理が好きで楽しいのは
自分が未熟で、凡人だからかもしれない。
だって、すぐに何でもできちゃう天才だったら
あっという間に、やることなくなっちゃうものね。
そう思うと、未熟で凡人であるということが幸せなことなのかもと思えます。

ああでもない、こうでもないと日々くらし
楽しく作り、美味しく食べる
そして元気で楽しく生きる!!!
その3つがつながっていることが幸せだと思うし
それこそが料理の力。

それを身を持って伝えていければいいな、
自分ができることは、それを伝えていくことなんじゃないかな、
なんて
ちょっと偉そうなんだけど、そんなことを考えています。

そのためには
毎日毎日の積み重ねですね。

まだまだ先は長いけど
80歳くらいになったら
少しは美しさのオーラみたいなのが出てたらいいな。

「ずっと現役でいるためには
楽しい人、元気な人でいなければダメです」

これは報道写真家笹本恒子さんの言葉

めざせ!一生現役!!

さてと、今日もおいしいもの作るぞ!!

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