家庭料理研究家奥薗壽子オフィシャルサイト
今日は美容院だったので
ちょっと早く家を出て、その前に美術館。
この流れ、気に入っているんです。
向かったのはヒルマ・アフ・クリント展
ちょっと前に、日曜美術館でも取り上げれて
なんか見て見たいなと思ったのでした
その後
ヒルマ・アフ・クリントがシュタイナーと交流があるという事を知り
更に興味がわき
ますます見たいと思ったのでした。
抽象画と言えば抽象画なのですが
もっと、なんていうか、神秘的な感じ。
だから、見るというよりは、感じるって感じの絵です
今回は、鉛筆書きのデッサンや、小さな作品も数多く展示されており
ものすごく見ごたえがありましたが
中でもやっぱり圧巻は
10の最大物というシリーズです。
高さ3.2m.幅2.4mの巨大な絵が10枚
幼年期(2枚)から青年期(2枚)、成人期(4枚)、老年期(2枚)
というようにつながっていきます。
これ、大きさもそうなんですが
一枚一枚の絵に描かれているものが
強烈なメッセージを発していて
その絵の前に立つと、何かメッセージのシャワーを浴びるような感じがするの。
なんて言ったらいいんだろう
幼年期、青年期、成人期、老年期という大きな流れを感じつつ
一つ一つの絵の中にも、なんとも言えない動きを感じて引き込まれます。
とにかく感覚に訴えてくるエネルギーがすごいのです。
幼年期は、まだ感覚がバラバラでつながりがないんだけれど
それが、だんだん重なりあったり、くっついたりしていくかんじ
青年期になると、
そこに何か秩序みたいなものが生まれ
更に、熱を帯び、それが、内から外へと放出されていくような感じさえします。
そして
それらが少しずつかたちを作って、
やがて愛のようなものだったり、悲しみや苦しみのようなものの原形をうみだしていくような
(ポスターになっているのは青年期を表した絵です)
成人期には
そういった、いろんなものが混ざり合ってつながって
なんか、一つのはなようなかたまりになって
なんて言ったらいいのか、一つの命の実りというのか
自分というものの確立というのか
そういうイメージがわくような絵になっていきます。
そしてそれが、またほどけて純化されて
老年期になると、少しずつ重なり合って、不要なものがそぎ落とされて
花びらが散るように、一つ一つ散っていくようなイメージ
そして最後は、大きな秩序の中に戻っていく
この10枚の絵を、絵本のように順々に追いました。
最初は一枚一枚じっくりじっくり見て、
2周目は10枚を次々にスピードを上げて見て
3週目はその絵の前に座り、じっくり見たら次というように、
一枚一枚じっくり感じながら見ながら進み
4週目は、命の変化を自分の内面に感じながら
ゆっくりなテンポで順々に繋がりを感じながら見ていきました。
ダイナミックな命のストーリがそこにあり
ぐるぐる回っていると、自分もまた一つに命となり
ぐるぐるしたり、くっついたり、離れたり、形を変えたり、しぼんだり
そんな感じをリアルに感じることができました
そして
命って、こんな風に何度も何度も生まれなおしていくんだなあって思い
シュタイナーの人智学と通じるものを感じました
こういう絵は、分かったというものでもなく
好きとか嫌いとか、そう言う感じでもなく
この絵を見て、何を感じたか
という事と、じっくり向き合う事が大事だなんだろうなと思える絵でした。
とても、いい展示会でした
会期まだまだあるので
おすすめです。」
↓↓↓
こんなドキュメンタリー映画がつくられたこともあったようですが
予告編しか見つけることができませんでした。
コメント