でいりいおくじょのBLOG

2013.02.12

食の安心と安全を考えるおすすめの本をもう一冊

食の安心と安全について考えるときに
もう一冊おすすめの本があります。
お母さんのための
「食の安全」教室
(松永和紀著 女子栄養大学出版部)
 
著者の松永さんは科学ライターで
この本は
2008年から「栄養と料理」(女子栄養大学出版)で連載されている
「飽食ニッポン 食の安全を読み解く」
の原稿に、大幅に加筆修正を加えて一冊にまとめられたものです。
 
栄養と料理の連載は今も続いていて
(今のタイトルは科学記者のつぶやき帖 食の現場でおっとっと)
私自身、雑誌の中では一番に開くページで
毎月楽しみにしながら、かかさず読んでいるページです。
 
私は根っからの文系人間で、理系コンプレックスの塊なので
科学読み物は
どこか苦手意識をもって読んでしまいがちなのですが
 
松永さんの書かれるものは、
まず言葉遣いがとてもわかりやすく
専門用語も初心者の高さにまで降りてきて説明してくださるし
 
松永さん自信がお母さんであり、一人の生活者なので
そういうリアルな生活者の目線から話をしてくださることで
 
本来難しいはずのことが
ついつい、物知りの友だちの話を聞く感じで
ふんふん、へえ~と聞いているうちに
農薬の基準のことも
遺伝子組み換えのことも
放射能の基準のことも、
食中毒の菌のことも
いつの間にか、ストンと頭のなかに入っていているのです。
 
もちろん、
知っていること=安心だとは思わないけれど
 
どういう基準があって、実際どんなことが起こっていて
何が問題で、少なくとも現状の安全はどの程度守られているかということを
知らないより知っている方が
自分自身で判断することができます。
 
自分は、このへんまでなら受け入れられるけれど
ここから先は、やはり危険だと思うというように
 
そしてその判断基準が、ひとと違っていても
基準はあくまで自分の中にあっていいのだと思えるようになります。
 
全くなんにも知らないでいれば
溢れる情報に翻弄されて
闇雲に恐怖をあおられる危険があり
また、自分自身が、あやふやな情報で人を翻弄させてしまう危険もあります。
 
科学的な安全基準は
あくまでも基準であり、絶対ではないのかもしれないけれど
それを知っていることは、今の時代やっぱり大事だと思えるのです。
 
そういう意味でこの本は
放射能の話から始まり
食中毒、BSE、アレルギーの話
農薬や食品添加物や発がん物質、トランス脂肪酸など
化学物質から体を守る話
 
そして最後は
賞味期限や消費期限、健康食品
輸入食品の安全性、有機農業についても触れられていて
 
普段の暮らしの中で
ふと、これって大丈夫なんだろうかと思った時に
パラパラと流し読みするだけでも
ぐらついていた自分の足元が、しっかりして
きちんと考えるヒントを与えてくれます。
 
こういう本が1冊手元にあるだけで
見えない影に怯えて、
やみくもに不安な気持ちになるということはさけられるんじゃないかと思いますよ。

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