でいりいおくじょのBLOG

2012.04.07

料理アシスタント

アシスタントがいない、というと
へえーと驚かれます。
その後の反応は人それぞれまちまちで
料理研究家というものは
アシスタントをたくさん連れて
きちんと整理されたキッチンで
せこせこしないで、にっこり笑いながら料理するもの
というイメージを持っている人は
 
私のようにアシスタントがおらず
撮影用のキッチンスタジオも持たず
生活臭のプンプンする台所で撮影しているようなのを見ると
ああ、その程度の料理研究家なのね
というふうに、冷ややかな態度に変わる場合もあります。
 
でも、そうじゃなく
私自身を理解し
私の料理をきちんと評価して
一緒に仕事をしてくださる人も
ありがたいことに、たくさんいてくださいます。
 
だから、アシスタントの数やキッチンの美しさや広さでしか人を判断しない方々とは
別に、ご縁がなくてもいいかなと思っています。
けして、負け惜しみじゃなく。
 
だって、私は家庭料理研究家で
家庭の主婦の代弁者でありたいと思っているわけで
家庭の主婦にはアシスタントなどいないのだから
一人で、買い物をし、下準備をし、料理をし、後片付けをし、ゴミ出しをし
そうして初めて見えるものがあると信じているから。
 
それは駆け出しの頃からずーっと変わらない私の矜持。
 
キッチンも、
美しいキッチンスタジオに憧れないわけではなく、
羨ましくないかと言われれば
正直、羨ましいです。
 
でも、家庭料理は
あくまで、日々の暮らしの延長線上になければならないと思っているから
家族のために作っている台所で
家族に作っているように作ることが
一番のリアリテイーだと思っているのです。
 
アシスタントさんがたくさんいらして
美しいキッチンで優雅に料理されている料理家の先生はすごいなあと思うけど
人は人。
私は私。
 
別にどっちが偉いわけでもない。
そんな事で料理研究家の価値は決まらない
と、私は思っているのです。。
 
私が、孤軍奮闘して料理を作っているのを知っている友人は
主婦としてのリアリテイーを尊重する気持ちはえらいと思うけど
普通の主婦は、そんなに料理しないよ。
だから、アシスタントとか使って、少しラクしてもいいんじゃないの。
 
といってくれるのですが
 
別にラクして料理したいとは思わないし
ずーっと一人で料理しているおかげで
10品くらいの料理なら、全然平気で同時進行できるし
買い物から後片付けの段取りも
頭の中に、段取り表がすぐに描けるから
あたふたじたばたして料理しているわけでもない。
まあ、優雅には見えないと思うけど。
 
それに
一人でやらないといけないから
必然的に、無駄な手間をぎりぎりまで省いちゃう。
結果、超かんたん、シンプル料理になる。
 
これから先も
家庭料理研究家で在り続ける限り
このスタイルを変えるつもりはありません。
 
料理をするって
指を使って、頭を使って、身体もフル回転するから
私、多分ボケないような気がする。
日々料理しているご褒美がそれなら
最高だな、それ。

コメント

メールアドレスは公開されませんのでご安心ください。
また、* が付いている欄は必須項目となりますので、必ずご記入をお願いします。

内容に問題なければ、下記の「送信」ボタンを押してください。

PageTop