でいりいおくじょのBLOG

2019.07.15

かつお節

どんなかつお節を使っているのですか?

という質問ががツイッターでありました。

 

料理研究家というと、

なんか、こだわりのかつお節をお取り寄せしたり、

行きつけの専門店があって、そこで定期的に買ってきたり

そういうことをしてそうに思われることが多いんだけれど

私は、全然そうじゃないです、はい。

 

料理研究家といっても、私は家庭料理研究家なので

この、家庭料理ってところと、研究家ってところに、私のこだわりと矜持がありまして。

 

肩書なんて、どうでもいいようなことだけれど

 

最近は、料理家と名乗っている方も多くなりましたね。

料理家さんっていうのは、作られる料理が作品なわけで

それを見た人が、再現できるかどうかという事より

出来上がった料理の素晴らしさと

その人が、その料理を作られたってところが最も大事なところだと思うんですよ

 

でも、料理研究家の場合は

研究するのが仕事で

どうしたらもっとおいしくなるかとか、もっと簡単に作れるかとか

そういうことを、日々研究してるんです。

 

私がおいしく作れるか、という事ではなく

誰でもが作れるということが大事です。

 

更に、私の場合、“家庭料理”研究家だから

家庭でできる、狭い範囲の料理を

ああでもない、こうでもないって研究しているんです。

 

そんなわけで

かつお節に関しても、使っているのは

スーパーでもコンビニでも売っている、かつお節の小袋パックです。

 

大袋のかつお節と、小袋パックのかつお節では製造方法が違っていて

(小袋パックのカツオはかび付けされてないものも多い)

かつお節の製造方法、特にカビをつけているかどうか

カビつけを何回しているか

等によって、味わいは大きく変わります。

 

実は、鹿児島の枕崎で、かつお節旁をやったことがあり

伝統食材を守るという意味では、昔ながらの伝統製法で作られたかつお節を

使いたいところなんですが

(それは、料理屋さんと、料理家さんにお任せします)

私は、小袋のパックのカツオ節です。

 

当然、大袋のかつお節の方が旨みも香りもいいんだけれど

いったん開けてしまうと、使い切るまでにどんどん香りが飛んでしまうので

小袋に入ったものの方が、保存が楽だし、

いつも開けたてで新鮮なおいしさが味わえるのでいいかなと思っています。

 

しかも、削りが細かいので

引き揚げずにそのまま食べてしまうような使い方の場合

小袋パックのかつお節は、のどに引っかからなくて、とっても都合がいい。

 

家庭料理にとって

手に入りやすくて、使いやすいってことは、最重要です。

 

こだわりというのは、個人的な問題で

スタンダードなものを使ってみて、もっといいものをつかってみたい

と思った時に、自分の中で、開拓していくこと。

手に入りやすくて、使いやすいものをとりあえず使ってみてから

自分のこだわりを見つけるというのが、正しい家庭料理の順番かと

私は思っています。

 

ところで、

小袋パックのかつお節なんだけれど

小さなパックのでもチョコッと残ったりしませんか?

 

ほら、冷ややっこにかけようとして、全部は多い…みたいな時。

 

そういうの、口をクリップで止めて、次また使う時まで取っておいたりしてもいいんだけれど

邪魔になるし、使い忘れたりしません?

 

私は、ちょこっと残ったかつお節は、醤油を少し垂らして混ぜ、

後、家にあるゆかりとか、ごまとか、青のりとかを適当に混ぜて

自家製ふりかけにしちゃう。

 

これね、混ぜるだけですぐにできるし

かつお節をちょこっと残すより

朝ごはんやお弁当の時に、振りかけて食べてしまう方が、気持ちがいいです。

 

結論を言っちゃうと

家庭料理研究家にとっては

どこのかつお節を使うかという事よりも

ちょこっと残ったかつお節をどうするか

ってことの方が、すごーく大事なことだったりするんです。

 

2019年7月14日ふりかけ

 

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