でいりいおくじょのBLOG

2020.07.18

読書日記「丁寧な暮らしをする餓鬼」

京都の魑魅魍魎の話を検索していたら

偶然に出会ったのがこの漫画

読んでみたら、結構ハマりました。

 

「丁寧な暮らしをする餓鬼」(塵芥居士著 株式会社KADOKAWA)

 

仏教では、生前の行いによって、死後に生まれる世界が変わり

その行いによって、6つ世界に分かれるのですが

 

生前に欲深く、嫉妬深い生き方をしたものが、死後に生まれるのが餓鬼道という世界で

そこに生まれるものを餓鬼と呼びます。

 

やせ細り、肌は黒ずみ顔色悪く、神はぼさぼさ

お腹だけがぶっくりふくらんでいるのは、飢餓状態だから。

 

物を食べようとすると、その瞬間に食べ物が炎に変わって食べる事ができないため

常に飢餓状態なのだそう。

 

この漫画の主人公は、餓鬼のガッキー。

 

餓鬼なんだけれど、丁寧に暮らしているんです。

そこが面白いところ。

 

どんな風に丁寧なのかというと

 

梅干を漬けて、自分で干してみたり

スーパーの袋をきちんとたたんでしまってみたり

茶殻でお掃除してみたり

牛乳パックを解体して洗って干してみたり

エコバックを持ち歩いていたり

 

かなりエコで丁寧な暮らしです。

 

笑ったのは、

コーヒーが好きみたいで、コーヒー屋さんで豆を買ってくるんだけれど

挽いてない豆を買ってきてしまい

仕方なくすり鉢でゴリゴリして、コーヒーを入れているの、

 

でも結局コーヒーサイフォンを買い、

豆を挽く道具も買い

美味しいコーヒーの入れ方の本を買って読み

自家焙煎の勉強もするんだけれど

結局、コンビニのコーヒーを買ってほっこりしている。

 

頑張れ―ガッキー!!!

 

ガッキーの表情は、うれしくても、楽しくても、おいしくても

全然変わらないんです。

なのに、なぜか段々かわいく見えてくる

不思議・・・・

 

餓鬼には「無財餓鬼」と「有財餓鬼」の2種類あって

 

無財餓鬼の方は、食べ物を手に取ると炎になるので、口にできないところから

手に入れたい手に入れたいという欲の中で苦ししみもがいている餓鬼の事

 

有財餓鬼の方は、好きなだけたくさんのものを持っているリッチな餓鬼なんだけれど

有り余るほど豊かなものに恵まれながら、それを失う怖さのために

誰にもとられたくない、やりたくないと独り占めして、

不安と不満を募らせる餓鬼の事。

 

つまり、ものが手に入らなくても、たくさん持っていても

欲の中で苦しむのは同じ。

結局欲の中で苦しむことになるから、どちらも同じなんです。

 

ところがガッキーは餓鬼なんだけれど

丁寧な暮らしをして、欲張らず

友達もいて、仲良く分け合って食べたりする。

 

つまり、

人間には欲があって、その欲によって苦しむことになるんだけれど

丁寧に暮らすことで餓鬼であっても苦しまずに過ごせる。

 

丁寧に暮らすっていうのは

身の程をわきまえて、自分の身の丈に合った暮らしをする

ってことなのかなって思いました。

梅干をつけたり、茶殻で掃除するようなことを言っているのではなくてね。

 

要は足るを知るってことですね。

足るを知れば、心に平安が訪れて、苦しみから解放される。

 

自分だけが良ければ、自分だけが得をすれば

自分のものは、自分の幸せのためだけに使って、決して誰かに使わせない

そういう、自己中心的な欲が、餓鬼道につながっていくのかな

 

同じ欲でも

向上心とか、知識欲とか、

そういうところの欲はもっともっとと増やしていきたいけどね。

 

 

ガッキーから、学ぶことは多いです。

2020年7月17日餓鬼

コメント

  1. 松山知子 より:

    先生!!!!ありがとうございました!!!!!!!
    私は断然、ゴマダレよりポン酢派なので、めっちゃうれしいです~~
    ハードルも低くてうれしい~~♪♪
    絶対作ります。とりいそぎお礼まで。

    1. 奥薗壽子 より:

      遅くなって、ごめんなさい。
      ようやく紹介できてよかったです。
      また、何なりとリクエストくださいませ。

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