でいりいおくじょのBLOG

2020.07.18

読書日記「京のオバケ」

京都関連の本を100冊読もうと決めて

ちょっと前に読んだ

「神馬」「読む京都」に続いて3冊目です。

 

「京のオバケ」(真矢都著 文藝春秋)

 

この本は、京都の行事やお祭りを通して

京都人の生活の中に、深く根付いている

悪霊とか、神様とか、地獄などの感覚について書かれた本です。

 

京都の人は、目に見えない霊みたいなものを

常に感じていたり、恐れていたりする県民性があるように思います。

 

子供の頃から

悪いことをしたらばちが当たり

地獄におちる、みたいなことを、

いろんな行事やらお祭りを通して

繰り返し繰り返し教え込まれるので

心の深いところで、信じているところがありますねえ。

 

私も、心の深いところでそう思っています、本当に。

 

だから、京都の行事も

突き詰めていけば、ほとんどすべてが

悪い霊に出て行っていただいて

良い霊に守っていただく

というようなところに行き着く気がします。

そういう行事の数も、すごく多い。

やっぱり、魑魅魍魎が多いのかもしれません。

 

たとえば祇園祭。

祇園祭の山鉾巡行も、

疫病をもたらす悪い霊を鎮めるためのお祭りなんです。

コロナの影響で今年は中止になってしまいましたが

疫病退散の行事なので、本当はこんな時こそやってほしかったなあとおもいますねえ。

 

京都の3大祭り(葵祭、祇園祭、時代まつり)も大事ですが

やっぱり、京都中をあげて行われる大きな行事といえば節分です。

 

節分って、旧暦の正月に当たるので

いわゆる年越し。

 

つまり、

お正月みたいな、新旧の入れ替わりの節目で

悪い霊に退散頂き、福の神様に来ていただくために

京都のあちこちで、大がかりはお祓いが行われます。

 

本当に、節分の時期は、お祓いの行事のオンパレードです。

 

私は常々、正月よりも節分の方が重要だと思っていたんだけど

この本を読んでみると

やっぱり京都ではそうなんだとわかって、納得しました。

 

節分の時は、四方参りといって

自分の住んでいる四方にある神社にお参りする習わしがあって

 

私も、壬生寺、聖護院、吉田神社、北野天満宮

節分の時は、親と一緒に4か所回っていました。

 

これも、自分の生活空間に結界を引いて、

その中をお清めするってことなんでしょうねえ。

 

節分の思い出といえば、やっぱり吉田神社ですねえ。

 

吉田神社に行くのは、いつも夜で

道のあちこちに灯篭の灯がともって

夜道を歩くのも、なんかドキドキして嬉しかったし

節分の夜には、いろんな食べ物の屋台が出て

お団子とか食べられるのがうれしかったなあ。

 

帰りは聖護院に行って

無料でふるまわれる八つ橋を食べるのも楽しみでした。

 

毎年楽しみにしてた京都の節分も

今年はいけませんでした。

来年は行きたいですね。

 

そんなことを、この本を読んで思い出したり

来年の楽しみにしたり。

 

今年は、京都に行くこともままなりませんが

本を読んで、京都を想う

こういうのも、またいいものです。

 

2020年7月17日本

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